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はじめに
前回の記事では、週7部活女子が現役で国立大学に合格するために、普段どんな勉強の仕方をしていたかをお伝えしました。
今回の記事では、どのように志望校と受験方法を決めたかを具体的に紹介します。結論から言うと、成功の秘訣は、➀発想の転換、➁情報収集につきます。この2点からお伝えします。
志望校がない!?
ところで、皆さんは進学先をどうやって決めていますか。学校(大学)から決める人もいれば、自分が学びたいことから決める人、あるいは将来就きたい職業がはっきりしている人は、その職業に直結することが学べ、免許や資格等が取れるかどうかで判断していると思います。
私の場合、将来就きたい職業が高校入学時の時点ではっきりしていました。その職業とは、日本語教師です。日本語教育が主専攻として学べ、資格等が取れる大学に進学したいと考えていました。なぜ日本語教師を目指そうと思ったかは、以下の記事をご参照ください。
「自宅・国公立大学・現役」が大学受験の条件でした。日本語教師を目指していた私は、日本語教育を主専攻で学べる自宅から通える国公立大学を調べました。その結果、該当する大学が2校しか見つかりませんでした。
しかも、そのうち資格等が取れる大学は1校。その大学は自宅から片道3時間以上かかる上に、模試の判定が芳しくなかったので、自信がありませんでした。「自分が本当に勉強したいことを学ぶのか、それとも妥協するべきなのか」と煮え切らない思いを抱きながら、本格的な受験期に突入しました。
志望校選びの視点が見つかった夏休み
終業式の日に担任の先生が、夏休みの過ごし方について、このように話してくれました。
「いいか、1日は24時間なんだぞ。8時間寝るだろ、8時間勉強するだろ、残りの8時間は好きにできるぞ。そう考えると大変じゃないだろ。8時間は勉強できる」
この話を聞いて、このように思ったのです。
「確かにそうだなあ。8時間勉強しても、8時間も寝られて、残りの8時間は食事やお風呂など以外は好きに使えるんだったら、全然大変じゃないわ。だったら10時間やろう」
そこで、試験前と同様自分で時間割を作り、1日10時間以上勉強することにしました。普段は塾などに通わず自力で勉強していましたが、夏休みの前半と後半に高校の先生が有志でやってくださった補習に参加しました。
その補習が私にとって非常に役に立ちました。特に地理の補習では、国立大学の二次試験対策をしてくださり、手ごたえのある問題を解く中で改めて地理の面白さに気づいたのです。
そんな夏休みを過ごす中で、「日本語教師になるには、教える相手である世界や世界の人々のことを知るほうが大事では。むしろ、たとえば地理を主専攻にして、日本語教師の資格等が取れるのがいいかもしれない」ということに気づいたのです。
自分にぴったりな志望校発見
夏休みが明け学校が始まると、すぐに進路指導室に向かいました。日本語教育が主専攻でなくても日本語教師の資格が取れる大学・学部、そして入試科目を調べました。副専攻等で日本語教師の資格が取れる大学・学部まで視野を広げると、自宅から通えて手が届きそうな大学が複数あることに気づき、かなり安心しました。
そして、同時並行に地理学を学べる大学・学部も調べてみました。すると、国公立大学に限らず、私立でもすごく少ないことが分かったのです。地理学科は全国的にごくわずかで、多くは教育学部の中で社会科教育の一つとして地理が学べるというものでした。
そこで、次のような観点で志望校を考え、絞ることにしました。
・日本語教育が主専攻
・副専攻等で日本語教師の資格が取れるが、専門は国語教育や国文学
・副専攻等で日本語教師の資格が取れるが、専門は地理・国際文化・教養など
残念ながら日本語教育が主専攻で資格が取れるところは、自宅から無理なく通える範囲にはなかったので、諦めました。
副専攻で日本語教育が学べる大学・学部をチェックしたら、その多くが国語教育でした。ただし、国語教育を勉強したいわけではなかったので、世界のことを学べるような専門で、日本語教育を副専攻にできる大学・学部を探すことにしました。
さらに、別の観点から、国公立大学の受験回数を増やせる方法がないか考えていました。国公立大は、当時通常で2回、最大で3回受験。私立が併願できない以上、1回でも機会を増やしたかったのです。
家庭の事情で私立の指定校推薦が受けられないのが、本当に悔しかったのです。そこで、評定平均の良さを生かせる国公立大学の入試がないか、毎日進路指導室に通って、進路情報誌を最初のページから全部見て探しました。
ある日、いつものように進路情報誌を見ていたら、なんと地理学科で推薦入試がある大学を見つけました。ここなら仮に日本語教師の資格が取れなくても、受験したいと思えたのですが、念のため、その大学では地理学科でも日本語教師の資格が取れるか調べてみました。すると、すべての学部学科の学生が、日本語教師の資格を取れると書いてあったのです。そして、受験資格は次のようなものでした。
・高校3年生
・評定平均が4.3以上、または地理の成績が優秀な者
地理に関しては「成績が優秀な者」と書かれていましたが、地理の評定は5.0だったので十分基準を満たしていると判断しました。
「こんなにわたしにぴったりな大学・入試制度があるんだ。信じられない」と天にも昇る気持ちでした。
おわりに
夏休みの地理の補講がきっかけで、志望校選びの視点を広げられたおかげで、先生方も知らないレアな入試方法を見つけることができました。ただし、この大学は私の実力よりはるかに上のレベルで、普通なら受験を躊躇します。
次回の受験編では、無謀にもチャレンジし、合格を勝ち取った経緯についてお伝えします。